2026.07.24

産地と、食卓のあいだに。生産者と紡ぐ信頼の物語

【第2回】味の8割は環境で決まる!養鶏場の一日と知られざる苦労

〜手作業の集卵から体力勝負の「鶏糞出し」まで。養鶏の現場に密着!〜

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みなさん、こんにちは!ツマミナ編集部(仮)です。 上田養鶏場の魅力を深掘りする連載第2回!今回は、気になる「美味しい卵ができる秘密」と、普段なかなか知ることができない養鶏場のリアルな一日をご紹介します。
「美味しい卵をつくるには、特別な高級な餌をあげているんでしょう?」と思いがちですが、上田さんから飛び出したのは意外な答えでした……!

「味の8割は環境で決まる」!?美味しさの秘密は水にあり

―― 上田さん、やっぱり美味しい卵をつくるためには、餌にすごい秘密があったりするんですか?

上田: よく聞かれるんですけど、実は業界では「卵の品質は、環境が8割・餌が2割」と言われているんですよ。

―― 餌じゃなくて環境が8割なんですか!?

上田: そうなんです!もちろん餌も大事で、うちはトウモロコシや大豆などの基本資料に加えて「きな粉」などを独自にブレンドしています。でも正解を言うと、餌ってどこの養鶏場もある程度やり尽くされていて、味に極端な差が出にくいんですよね。じゃあ何で一番差がつくかというと、「水」と「環境」なんです。

―― 水ですか!

上田: うちは鹿島の地下水を地下深くから引き上げて鶏たちに飲ませているんですが、これが本当に大きいと思っています。鹿島の水ってすごく美味しくて、水道水をそのまま飲んでもカルキ臭さが全くないんですよ。その美味しいお水を毎日たっぷり飲んで、太陽の下で運動しているからこそ、臭みがなくてコクのある卵になるんです。水と環境がダイレクトに卵の品質に出ていると感じますね。

1日2,300個!手作業で紡ぐスタッフのリアルな1日

―― 養鶏場での1日のスケジュールって、どんな流れで動いているんですか?

上田: 基本的には朝8時前目処に出社して、8時半から「集卵(しゅうらん)」という卵を集める作業がスタートします。うちはベルトコンベアではなく、スタッフが手作業で1個ずつ集めているんですよ。1日にだいたい2,300個くらい採れますね。

―― 2,300個を全部手作業で!?それは気が遠くなりそうです……!

上田: 慣れるとテンポよく集められますよ(笑)。集卵に2時間ほどかかって、そのあとは午後2時くらいまで選別とパッキング作業です。卵にヒビが入っていないか、汚れがないかを1個ずつチェックしながら、グラムごとにサイズ分けしていきます。

―― 機械化せずに手作業でやるのは、やっぱり優しく扱えるからですか?

上田: それもありますし、小回りが効くのも理由ですね。そして午後からは、曜日によってスタッフが福岡市内や久留米、佐賀市内への配達に回ります。

―― 配達も自分たちでやってらっしゃるんですか!?宅配業者に頼むのではなく?

上田: そうなんです!自社トラックで飲食店さんやスーパーさんに直接お届けしています。車で1時間以上かけて何軒も回るので、夕方5時や6時までかかることもあって、配送がある日はかなりハードですね(笑)。でも、直接お店のシェフやスタッフさんと顔を合わせられる大切な時間でもあります。

夏場は地獄!?一番ハードな「鶏糞(けいふん)出し」

―― 養鶏場の仕事のなかで、正直「これが一番大変!」という作業は何ですか?

上田: 間違いなく「鶏糞(けいふん)出し」と鶏舎の丸洗いですね!

―― 鶏糞出し……!言葉を聞くだけでも大変そうですが、どういう作業なんですか?

上田: うちは病気予防のために、一棟ごとに鶏を全て入れ替える「オールイン・オールアウト」という方式をとっています。鶏たちが新しい世代に入れ替わるタイミングで、その棟にある古い鶏糞を全部外へ運び出して、鶏舎の中を丸ごと水洗い清掃するんです。

―― 丸ごと水洗い!設備も全部洗うんですか?

上田: そうなんです。お水を飲む給水器やエサ箱はもちろん、鶏たちが卵を産む「巣箱」の中の板まで全部外して、手作業で洗って消毒します。これを年に4回ほどやるんですが、とにかく重労働で体力が削られます。特に夏の時期は外にいるだけで汗だくなのに、締め切った鶏舎で作業するので……もうヘトヘトになりますね。

―― 想像以上の重労働ですね……!でも、その徹底した衛生管理があるからこそ、鶏たちが病気をせず健康に育ち、美味しい卵を産んでくれるんですね。

上田: 本当にその通りです。大変ですけど、鶏たちが健康でいてくれるのが一番ですから、ここだけは絶対に妥協できないポイントですね!

(次回【第3回】は最終回!「グループ店舗へのバトンリレーと、地域を巻き込んだ循環型農業の未来」について語っていただきます!)

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